L-Systemとは、枝分かれする植物のような自然物の形状を表現するために開発された形式言語です。Pythonを使用して、このシステムをシミュレーションすることができます。
L-Systemとは何ですか?
L-Systemは、再帰的に適用される一連のルールで構成された形式言語です。最初に、L-Systemには1つの開始シンボルがあります。それから、ルールはシンボルの置換を定義します。このプロセスを繰り返すことで、シンボル列が生成されます。
L-Systemは、自然現象の形状をモデル化するためによく使用されます。たとえば、L-Systemを使用して、植物の枝分かれやシェルのスパイラルを表現することができます。
PythonでL-Systemをシミュレーションする方法
Pythonを使用してL-Systemをシミュレーションするには、最初にシンボル列を生成する必要があります。これを行うには、最初に開始シンボルを定義し、それにルールを適用してシンボル列を生成します。
例えば、以下のようなL-Systemを考えてみます。
- 開始シンボル:
A - ルール:
A → AB - ルール:
B → A
これに基づいて、最初の10個のシンボルを生成するPythonコードは次のようになります。
axiom = 'A'
rules = {'A': 'AB', 'B': 'A'}
for i in range(10):
next_axiom = ''
for char in axiom:
if char in rules:
next_axiom += rules[char]
else:
next_axiom += char
axiom = next_axiom
print(axiom)
これにより、以下のようなシンボル列が生成されます。
AB
ABA
ABAAB
ABAABABA
ABAABABAABAAB
ABAABABAABAABABAABABA
ABAABABAABAABABAABABAABAABABAABAAB
ABAABABAABAABABAABABAABAABABAABAABABAABABAABAABABAABAAB
ABAABABAABAABABAABABAABAABABAABAABABAABABAABAABABAABAABABAABABAABAABABAABAAB
ABAABABAABAABABAABABAABAABABAABAABABAABABAABAABABAABAABABAABABAABAABABAABAABABAABABAABAABABAABAAB
このシンボル列を使用して、L-Systemがシミュレートできます。たとえば、次のようなシンプルなタートルグラフィックスを使用して、L-Systemを描画 することができます。
import turtle
axiom = 'A'
rules = {'A': 'AB', 'B': 'A'}
angle = 60
turtle.speed('fastest')
for i in range(5):
next_axiom = ''
for char in axiom:
if char in rules:
next_axiom += rules[char]
else:
next_axiom += char
axiom = next_axiom
for char in axiom:
if char == 'A' or char == 'B':
turtle.forward(10)
elif char == '+':
turtle.right(angle)
elif char == '-':
turtle.left(angle)
turtle.done()
これにより、以下のような結果が得られます。
この例では、L-Systemによって生成されたシンボル列を使用して、タートルグラフィックスを使用して図形を描画する方法を示しました。より複雑なL-Systemを使用することで、より複雑な形状を表現することができます。